logo

CAREER RECRUITキャリア採用サイト

プロジェクトストーリー

PROJECT STORY

PROJECT STORY #04

DAIS

Yousuke.H / Hiromi.S

ビジネス開発部門 プロジェクトマネージャー / システム部門 プロジェクトリーダー

これまでの勝ちパターンから脱却し、
新たなビジネスモデルを創出。

DAISはどのようなサービスですか。

S:DAIS(ダイス)(以下「DAIS」という。)は、行政機関と金融機関が紙でやり取りしていた預貯金等の照会業務をオンライン化することで事務処理等にかかる業務の負担を削減するサービスです。これまで行政機関と金融機関の双方に膨大なコスト負担や処理時間を要していたことが、預貯金の照会業務における最大の課題となっていました。DAISを導入することで、書類を取り扱う人的負担や郵送によるコスト、タイムラグが大幅に軽減され、迅速な業務の実現につながります。

このプロジェクトにどのように関わっていますか。

S:私は、DAISのプロジェクトでエンジニアをしています。行政機関と金融機関の間で行われている預貯金の照会業務をDAISのシステムが連携しています。このシステムの開発、運用を担当しています。H:私はDAISの事業責任者として、事業全体の管理と責任を担っています。
具体的には、顧客開拓や、売上の管理、収益を拡大するための施策、立案、実行といった一連の業務を担当しています。元々エンジニアでしたので、このDAISのシステム開発にも関わっています。

DAISの立ち上げに至った経緯を聞かせてください。

H:SocioFutureは金融機関に様々なサービスを提供しています。地方銀行の方ともよくお会いする機会があり、地方の金融機関が担う業務に課題があることがわかりました。具体的には、行政機関から金融機関に対する照会の内容が、紙で送られてくるため、人手をかけて回答しなくてならない課題があり、非効率的な業務をしていることに困っている様子でした。
一方、行政機関にも同様の課題があり、行政機関と金融機関の双方にヒアリングをしてみると、全国で同様の課題があることがわかりました。
私たちは、SocioFutureとして何ができるかを考えた末、今までのナレッジと技術力でオンライン化を推進することが一つの解決策だと考え、お客様が抱える課題に対し、新しいSaaS型のサービスとしてDAISを立ち上げました。複数の行政機関と金融機関が、紙を使った照会に関する業務を網目状にやり取りする中、ひとつのハブを設けることで、業務がシンプルになるのではないかというのが発想の起点です。私たちがこの煩雑だった預貯金等の照会業務の対応を受け取り、システムを使って業務を自動化できるようになれば、新しい事業として成立するのではないかという考えです。
一方で、紙で残り続ける他の業務についてもBPOとしてのビジネスチャンスは今も模索しています。紙であっても電子であっても、私たちが一括して請け負うことができるのが理想です。

印象に残っているエピソードを教えてください。

S:DAISのユーザーインターフェースデザインを担当した経験は、私にとって未知の挑戦でした。最初は何もない状態からスタートし、不安と疑問に満ちたプロセスを経て、形にしていく作業に取り組みました。インターフェースデザインに関する知識を身につけ、多くの試行錯誤を重ねながら、最適なデザインを模索しました。プロトタイプを作成し、プロジェクトチームや関係者からのレビューを通じて、フィードバックを反映させることで、徐々に品質を高めていきました。この正解が見えない中での改善作業は時に苦しいものでしたが、それでも徐々に形になっていく過程に手応えを感じ、大きな成長と学びの機会となりました。完成した画面デザインが実際にお客様に使われ、使いやすさやわかりやすさといった肯定的なフィードバックを頂いた時の喜びと達成感は、言葉では表せないほどでした。お客様からの「シンプルで直感的に操作できる」という評価は、私たちの努力が形となった証であり、大きな誇りです。H:私は過去、いくつかの事業の立ち上げに関わりましたが、印象に残っているエピソードは、このDAISの事業を軌道に乗せることができたことです。DAISは2019年に商業化し、サービスを開始しています。2020年当初は、エンジニアとして関わっていましたが、2021年に事業全体を見る立場を任せてもらいました。今と比較するとお客様の数も少ない状況でした。この事業を担当して、様々な施策を実行し、当初計画していたよりも1年前倒しで軌道に乗せることができたことが印象深いです。DAISは、依頼元の行政機関と依頼先の金融機関が存在して初めて成り立つサービスです。とはいえ、このサービスを使ってくださいということを双方に訴えても、行政機関は金融機関が使わないなら使わない、金融機関は行政機関が使っていなければ使わないと、このニワトリ卵の関係をどうやって崩すかが当初の課題でした。
価格のパターンを考えてお客様に応じてサービスを提案してみたり、DAISのサービスに共感した金融機関が、その良さを理解し一緒に行政機関へ提案するなど、今までやったことのない提案を試した結果が、DAISの成功に繋がったのではないかと思います。また、毎年顧客アンケートを取り、頂いた意見を分析して、次のシステム改修に活かして、機能を改善しています。常に使い勝手のいいサービスを提供できるよう日々模索し続けています。

DAISを利用する顧客からどのような反響がありましたか。

S:今まで1〜2ヶ月かかって紙でやり取りしていた預貯金等の照会業務が、電子化したことで、わずか2、3日で必要なデータを行政機関が取得できるようになり、最終的に事務処理等にかかる負担が大幅に軽減できたと反響を頂いています。H:行政機関からは、DAISの導入によって業務効率化を遥かに超える「業務革命」が実現したとの声が上がっています。業務の根本的な改革が実現し、その変革の影響は大きいと評価されています。単に時間短縮や効率化を図るだけでなく、業務の質そのものを変え、より迅速かつ効果的に対応できる体制を整えることができました。この成果は、社会的な意義も大きく、行政機関や受給者にとって大きな価値を提供しています。

DAISは、SocioFutureにどのような変化をもたらしましたか。

H:DAISは、これまで人の労働力を前提とする事業が中心だったビジネスモデルから、Webをメインとするサービスとして事業を拡大しています。従量課金なので収益にバラつきが出てしまいますが、シェアを伸ばすと成長の可能性が大きいビジネスとして考えると、SocioFutureにとって大きな挑戦でした。既存のビジネスモデル、勝ちパターンから脱却しSaaS型の事業の柱ができたという意味では、チャレンジングでした。

仕事を進める上で、大切にしていることを教えてください。

S:どんな作業であっても、なぜその作業をやる必要があるのかを考えることです。使う人にとってどうあるべきか、この資料を見る人にとってどう感じてもらうのが良いかを考えて仕事をしています。「なぜ」を問うことで仕事の本質を考えながら作業を進められるので、指示されたことだけでなく、相手が本当に求めているものを提供できるよう心がけています。H:まず目線です。顧客目線あるいは経営者目線など、お客様の立場に立って考えられているか、あるいは経営の立場に立って考えられているか、そういう意識を持って常に物事を考えるようにしています。そして、公正、誠実です。自分自身の利益ではなく、他人の利益を考えているかということです。ものごとを選択するとき、自分が楽だからではなく、自分が大変でもこれがお客様のため、会社のためであれば、その選択をします。自分自身の利益より、他人の利益をまず第一に考えて動くことを意識しています。